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4台のTEINユーザーがGBに参戦!
脱落者が続出するサバイバルラリーが展開! TEIN勢もリタイアに....。



  2007年のP-WRC(プロダクションカー世界ラリー選手権)第8戦「ウェールズ・ラリーGB」が11月30日〜12月2日、イギリス南西部のウェールズ地方を舞台に開催された。ホストタウンはカーディフ、サービスパークはスワンジに設定され、西ウェールズの山間部に16SSを設定。いずれも高速レイアウトを主体とする林道グラベルだ。さらにレグ2のラストステージとしてウェールズ市内のミレニアム・スタジアム内にスーパーSSが設定され、合計17SS、359.53kmでラリーが争われた。
P-WRCの最終ラウンドとなるこの1戦には22台がエントリー。うち4台がTEINユーザーでSUBARU POLAND RALLY TEAMの41号車(スバル・インプレッサGDB-F)を駆るL..クザイ、STOHL RACINGの43号車(三菱ランサー・エボリューション9)を駆るC-S.デイビッド、50号車(スバル・インプレッサGDB-F)を駆るP.フローディン、SUBARU RALLY TEAM RUSSIAの42号車(スバル・インプレッサGDB-F)を駆るE.ヴェルツノフがチャレンジした。
例年どおり、ラリーウィークは雨に祟られ、レグ1から脱落者が続出するサバイバルラリーが展開。レグ1でデイビッドがマシンを止めるほか、レグ2ではフローディンがジャンプの着地でサンプガードをヒットし、オイル漏れでその日の走行を断念する。さらにクザイもエンジントラブルに見舞われ、リタイアするなどTEIN勢も苦戦を強いられることとなった。
そして、最終日には無傷で走行していたヴェルツノフがコースアウトするほか、スーパーラリーで再出走を果たしたフローディンが3本のタイヤをパンクしてリタイアに……。全てのユーザーがリタイアするなどTEINユーザーにとっては悔しいラリーとなった。



今年で75回目の開催を迎える伝統のグラベル戦、ウェールズ・ラリーGBが11月29日、カーディフ市内で行なわれたセレモニアルスタートで幕を開けた。26日に行なわれた合同テストではフローディンがセンターデフのトラブル、デイビッドが1本目にクラッシュするなど波乱含みの幕開けとなるものの、好天に恵まれた29日のシェイクダウンではTEIN勢が好走を披露。その勢いは雨に見舞われた30日のレグ1にも続き、フローディンがコンスタントな走りで5番手に浮上した。
しかし、この日の最終ステージとなるSS6でフローディンにデフロスターのトラブルが発生。視界が塞がれたことから後続車を先行させて、その背後に付いて行くものの、15番手タイムに留まり、7番手でレグ1をフィニッシュすることとなった。
一方、2度のパンクを喫したヴェルツノフも12番手でレグ1をフィニッシュするほか、SS2でパンクに見舞われたクザイもSS5で2度目のパンクを喫し、13番手でフィニッシュする。さらに徐々にペースを上げていたデイビッドもSS6でバーストし、ホイールだけで走行。なんとかステージを走り切るものの、タイロッドアームを破損してマシンを止めることとなった。
まさに苦しい立ち上がりとなったTEIN勢だが、予想外のハプニングは翌1日のレグ2でも続く。まずスーパーラリーで再出走に挑もうとしていたデイビッドがオイルラインをカットしてしまい、エンジンから出火。出走前にリタイアしてしまう。さらにSS8で3番手タイム、SS7、SS9、SS10で5番手タイムをマークし、P-WRCの5番手までポジションアップを果たしたフローディンも、SS11のジャンプの着地でサンプガードをヒット。オイル漏れでその日の走行を断念することに……。また、ペースが上がらないクザイもSS12の走行後に破損していたシリンダーブロックからオイルが漏れ、エンジンから出火。そのままリタイアすることとなり、その結果、2度のパンクに見舞われたヴェルツノフだけが9番手でレグ2をフィニッシュした。
明けた翌2日のレグ3では、この日のオープニングステージとなるSS14で、ヴェルツノフがコースアウトを喫し、そのままリタイアしてしまう。さらに再出走を果たしたフローディンも午前中のループではSS14で3番手タイム、SS15で5番手タイムをマークするものの、SS16で3本のタイヤをパンクし、競技の続行を断念……。この結果、すべてのTEINユーザーがリタイアすることとなった。

■担当エンジニアのコメント(テイン開発課/菅野一平氏)
「今回はジャパンのセッティングをベースに、カマボコ状の路面に合わせてアライメントを変更。レースウィークはマディなコンディションになりましたが、その下には固く締まった路面があったので、それに合わせてダンパーの調整を行ないました。予想外のハプニングが続出しリザルトは残念でしたが、足まわりの評価は高く、セッティングも順調だったと思います。昨年はレグごとにダンパーを換える事もありましたが、今年はラリーを通して無交換で大きなトラブルもなく耐久性を確認することができました。この経験とデータを活かして新型インプレッサ用のダンパーを熟成させつつ、同時にランサー・エボリューション10用のダンパーも早い段階で開発し熟成できればと思います。」



Pos. No. ドライバー/コ・ドライバー 車両 タイム トップとの差 備考
1 59 G.ウィルクス/P.プグ MISTUBISHI LANCER EvoIX CT9A 3:44:23.7 ----- 総合13位
2 36 J.ハンニネン/M.マックラ MISTUBISHI LANCER EvoIX CT9A 3:44:57.9 +34.2 総合14位
3 34 M.ヒギンズ/S.マーチン MISTUBISHI LANCER EvoIX CT9A 3:46:10.2 +1:46.5 総合16位
4 41 L.クザイ/C.パリー SUBARU IMPREZA GDB-F - - TEINダンパー使用
リタイヤ
7 42 E.ヴェルツノフ/G.トロスキン SUBARU IMPREZA GDB-F - - TEINダンパー使
リタイヤ
5 43 C-S.デビッド/M.ベルディ MISTUBISHI LANCER EvoIX CT9A - - TEINダンパー使用
リタイヤ
6 50 P.フローディン/M.アンダーソン SUBARU IMPREZA GDB-F - - TEINダンパー使
リタイヤ
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