未だ残暑の厳しい9月中旬、山東省、薛城周辺で行われた中国ラリー選手権第3戦は、Rally JAPANの翌週に行われた各チームのプライベートテストで幕を開けた。
トップの数チームは、必勝体制で月、火、水、木曜の間、それぞれ2日程度テストを実施。
しかし、どのチームもここ山東特有のコンクリート舗装のステージに合うセットアップを見つけられず苦慮していた。
そのステージは、山裾の丘陵地帯のワインディングで、舗装の境目で細かなジャンプが多く道幅も狭い。一度、道を踏み外せば石垣にクラッシュするか、藪にはまり抜け出せないか、運が良くてもコンクリート舗装の路肩でタイヤのサイドウォールを切りパンクは必至である。ターマックと言う固定観念に囚われずに柔軟なセットアップが求められる。
そんな中、テインのサポートするラリーカーは、Gr.N Damper、HG Damper, Specialized Damperユーザーの合計30数台と相変わらずの多忙を極めた。
ラリーは、金曜午後に市内でのダートトライアルのSS1でスタートし、土曜日のSS2~8、日曜日のSS9~13と進む。
SS1でのトップは、紅雲チームのPatrik組。彼らは、先週のRallyJapanでPWRC優勝を遂げたクルーだ。翌、土曜日のDay1では前回のCRC南京で優勝したKSTチームのMark組が全てのSSでトップを取り、後続を3分30秒ほど引き離し首位で終え楽勝かと思われた。。。が、しかし、Mark組はSS3を終えてサービスに戻って来た際に、TC(Time Control)を通過すると言うとんでもないミスを犯してしまった。Day1終了後の深夜、その裁定が行われ29分!のペナルティーとなり、チームは翌朝Mark組の棄権を決定した。日曜日のDay2では、それまで2位に付けていたKSTチームの中国人最速男DongDongが1位となるが、2位のDavid組とは5秒差、3位Patrik組とは25秒差という緊迫した中、1位と2位の順位が入れ替わり、次に2位と3位も入れ替わり、David組1位、Patrik組2位、DongDong組3位となった。DongDong組は辛うじて中国人ドライバー1位の3位に着けている。最終SSでは、David組とPatrik組の差は20秒少々、逆転を狙ったPatrik組が猛チャージを懸けるが、時既に遅くDavid組の優勝となった。しかし、David組はターボ系のトラブルを抱えており、こちらも薄氷の勝利だった。
次戦11月初旬の龍游では、果たしてどんな展開となるか、、、、乞うご期待! |