ここ北京のサーキットは、1周2,7kmの初めてのストリートコース。普段は北京オリンピック水上公園内の一般道である。今回は、Super League Formulaのサポートレースとして22周のレースが行われた。
一般道を封鎖して行うため、金、土、日の3日間という短い日程であり、どのチームもデータが無くセットアップに苦慮していた。しかし、このような条件でも速かったのがマカオ等の市街地レース経験者。要は、車ではなく“腕”の勝負である。それもそのはず、コンクリート壁に囲まれ、エスケープゾーンも少ないこれらストリートコースでは、コンクリート壁がドライバーの視線より高いため、コーナーの先の状況が見えない。度胸一発で狙ったラインを絶対に外さず飛び込んでゆく必要がある。コーナーの立ち上がりでは、微妙にドリフトする車のスピードを落とさずに、アウト側のコンクリート壁いっぱいまでコントロールしなければならない。勿論、一歩間違えれば即クラッシュ、リタイヤである。
そして、土曜日の予選は、4~5台のグループに分け、それぞれ10分ずつのタイムアタックをするという方法で行われた。1600ccでは、北京現代i30 15号車,VW POLO 9号車、日産TIIDA 3号車。2000ccでは、Ford FOCUS 2号車、HONDA ACCORD 12号車、KIA FORTE 7号車の順となった。
翌日曜、1600ccの決勝レースでは、毎回スタート直後に混乱が発生しているが、今回はローリングスタートという事も有り、無事紳士的なスタートを切る。序盤に2台の北京現代i30トップグループを形成し、後方にVW POLOと日産TIIDAが続いた、中盤YARISのクラッシュによるセフティーカー導入があったものの、北京現代がホームレースを制した。
続く2000ccの決勝では、ダミーグリッドに着いた途端Ford FOUCS 3号車のボンネットから白煙が上がりピットに押し戻され予選4位の座を捨てることになった。レースでは予選1,2位のFord FOCUS2号車、HONDA ACCORD12号車が接戦となり3位以下を引き離して行く。後半になり周回遅れを上手く利用したFOCUSがACCORDを従えゴールした。
FORD FOCUS 2号車に乗る曹宏煒は、前回オルドスのレースで他車に押し出されリタイヤしているだけに雪辱のPole to Winとなった。 |