メーカー:NISSAN
車種:スカイラインクーペ
型式:CPV35
グレード:
年式:
駆動方式:
【インプレッション】
まず、取り付けは、全て自分でやりました。マニュアルに、絵付きで詳しく解説がありますし、youtubeにTEINさん公式の解説動画もあるので、その気になればDIYでも大丈夫。 モーターユニットの配線がワイヤレスになったので、車室内の配線に苦労する必要がないので、かなり取り付けが楽になったと思います。
ここからはモニターレビュー。
○コントローラのサイズや取付場所へのフィット感について 大き目のディスプレイサイズで、ボタンやダイヤルの大きさもちょうど良いと思います。 視認性も操作性も満足です。 このコントローラーにGセンサーが入っているので、グラつかないようにしっかり取りつける必要があります。 取り付けについては、配線を逃がす為の裏面の溝が左右両側に付いているのは、良い気配りだと思います。 欲を言えば、もっと薄ければ、よりスマートに取り付けられると思うのですが…。
○G/車速による自動制御のインプレッション それぞれリニアモードでのインプレッションです。 ・一般道でのインプレッション G反応 加速Gに応じてリアを固く、減速Gに応じてフロントが固くなります。 が、一般道では、正直言うとあまり必要ないかも。 乗り心地や燃費を考えたら、むしろG反応しないような優しい運転を心がけるべきなので、そういう意味では反応しないように運転することが、優しい運転の指標になるかも(笑 特にゼロ発進の際に、さほど乱暴な運転をしてないつもりなのに、加速度を感知して、モーターが回ってしまう点は、ちょっと気になります。
一般道では、速度連動こそ有効だと思います。 速度連動は、別売りのGPSユニットを装着することで可能になりますが、是非一緒に装着することをお勧めします。 (モニター品には、もちろん、GPSユニットも付けてくれました。)
速度反応 車速が上がるほど減衰力が固くなります。 段差を越える場合は、徐行しますので、この時は柔らかく。 道路に出て、40km超、幹線道路で60kmと、段階ごとにハードになるので、速度が上がってからの余計な揺れが抑えられて快適です。 過去に減衰力調整式の車高調を装着していたころから、車速連動で減衰力が変わればよいのに…。と願っていただけに、この機能は非常にうれしい。
残念な点は、車速を得るのにGPSを使用している点。 GPS測位するまでの間や(測位までが結構遅い)、トンネル内では、速度連動が効きません。 どうしてGPSを採用したのでしょうか、車速信号じゃダメなのだろうか。 GPSレーダー探知機を装着していますが、測位は探知機より遅いです。 車速の更新(速度の計算)頻度は、EDFC ACTIVEの方が早いので、レスポンスはそこそこだと思いますが、それでも、直接車速を拾うよりは、ラグがあるのは否めません。
テイン追記):GPSから取得する車速信号の反応速度に関して、車両から直接車速信号を取得するのと比較しても、反応速度の差はありません。
・高速道路でのインプレッション 一般道と同じく、速度連動が生きます。 一般道以上の速度域で走行するわけですから、さらに減数力は固くなり、高速走行向きのセッティングに変化します。 この点は非常に良いです。
G連動を活用する機会は、ここでも余りないはずですが、唯一、ハードブレーキングが必要になってしまう場面では、速度が出ているだけあって、相応の減速Gが掛かる分、フロントの減衰力がグッと引き締まり、ノーズダイブを防ぎ、安定した制動力を保てます。
・ワインディング、サーキットでのインプレッション G連動が生きるのはココでしょう! 車速変化も多く、加減速Gが、絶え間なく掛かる激しい走行でも、絶え間なく減衰力調整を続けてくれます。 G連動はGが掛かるほど、減衰力をマイナス(ハード方向)します。 車速連動は、速度が上がるほど、減衰力をマイナス(ハード方向)します。 両方の制御を有効にしている場合は、車速連動に加えて、G連動分の減衰力調整が加わります。
制御の例を書くとこのような感じに。 ※実際のリニアモードの段位と異なるかもしれませんが、おおよそこのような変化をします。
F、R 停止10、10基準減衰力発進9、 7加速Gに応じてハード方向に。リア側の方がよりハードになる F-1、R-3。加速中8、 7速度が上がるにつれ、速度連動でハード方向に。 加速Gが掛かっているのでリアがハードになるがゼロ発進時より 加速度が弱まる分制御段数が小さくなる。 G連動がR-3→-1へ変化。 車速連動でF、R共に-2へ変化。 合計してF-2、R-3(-1 + -2) 巡航中6、 6G連動での変化は無し。車速連動でF、R共に-4。制動開始4、 5減速開始時点の速度連動の減衰力を基準に、減速Gに応じてF-2、R-1。減速中6、 7速度が下がるのに合わせて、速度連動がF、Rとも-3に変化。 減速Gは減少しつつもまだ掛かっているので、F-1。停止10、10 車速連動の開始速度を下回ると、基準減衰力に戻る。
これは中々面白い! ただ、味付けはそれぞれ好みがあるので、アレンジモードで、さらにセッティングを突き詰めることになると思います。 アレンジモードの段位も、初期状態で設定してありますし、なにより、リニアモードがあるので、どういうセッティングにしたらよいか、わからないという方でも、取り付けてすぐにEDFC ACTIVEの機能をフルに楽しむことができます。
○G/車速による自動制御のレスポンスについて G連動のレスポンスは良いです。 イメージしていたより早く、ハード/ソフト方向問わず、クイックに変化します。 一方で、車速については、レスポンスはイマイチ。 これは、GPSで車速を取得していることに原因があると思います。 また、設定速度の境界ギリギリで走行してしまうと、減衰力が頻繁に変わってしまうので、数kmのマージンを持たせて、閾値制御した方が良いのではないかと思いました。
○ディスプレイ色変更機能と、お車の内装とのマッチングについて ディスプレイカラーが変更できるので、どんな車でも、違和感なく馴染むと思います。 あえて、TEINカラーの緑で使っていますが、夜間視認性の良い色なので見やすい。 飽きたら、気分転換にカラーチェンジできるのは良いですね。
○その他の機能の使い道や利便性について 表示切り替えで、時計表示、G表示、速度表示なども選べますが、余り使わないですね。 アレンジモードについては、細かく設定できて、弄り甲斐があります。 G反応、速度反応ともに10段階の設定でき、G反応点は減速G、加速Gの両方向でG反応点を選び、そのGを感知した時の減衰力変化を、前後それぞれ設定できます。 速度連動については、5km/h刻みで、速度到達時の減衰力を設定できます。 リニアモードの制御に不満を覚えたら、オリジナルの制御をプログラムできます。
また、リニアモード/アレンジモードともに、2パターンのセッティングが記録されるので、普段乗り用の柔らかセッティングと、サーキット用のハードセッティングという具合で、場面に応じて使い分けられるのもGood。
○EDFC ACTIVEの価格と機能のバランスはいかがですか? 旧来のEDFCからの進化具合を考えると、EDFC ACTIVEのほうが買い得だと思います。 減衰力調整機構は他社にもありますが、自動制御は独自の魅力ではないでしょうか。
○EDFC ACTIVEは使ってみて面白いですか? 面白いです! 一カ月使ってみましたが…アレンジモードについては、まだ、セッティングの詰めようがあると思っています。 色々試行錯誤する楽しみもありますね。
○EDFC ACTIVEはオススメできる製品ですか? 加減速G制御だなんて、そんな激しい運転はしないし…というドライバーでも、車速連動だったら、有効性を感じてもらえると思います。 快適性の向上に寄与するんだから、この点だけでもオススメできるかと。
G連動は、加速時より減速時の制御が役立つかな。 とくにこの車みたいに、ノーズが長い車や、重量級のミニバン等では、ノーズダイブ抑制の効果を簡単に感じられると思います。
この車は、リアの減衰力調整が隠れてしまうので、ダンパー着脱しないと減衰力を変更できません。 そういう意味でも、EDFCは必須だと思います。 |